医療
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思わぬ体重減少を放置せず病院へ行くべき理由
ダイエットをしているわけでもないのに、気づかないうちに体重が減っている。そんな経験はありませんか。一見喜ばしいことのように感じるかもしれませんが、意図しない体重減少は、時に体のSOSである可能性があります。特に、短期間で急激な体重が減った場合や、食欲不振、倦怠感、発熱などの他の症状を伴う場合は、注意が必要です。体重減少の背景には、ストレスや生活習慣の変化といった比較的軽微な原因から、消化器系の病気、内分泌系の疾患、感染症、さらには悪性腫瘍の存在まで、さまざまな病気が隠れていることがあります。例えば、甲状腺機能亢進症では代謝が活発になり体重が減ることがありますし、糖尿病でもエネルギー源がうまく利用できずに体重減少が見られることがあります。また、胃や腸の病気、肝臓や膵臓の病気も食欲不振や栄養吸収の低下を引き起こし、体重減少につながることがあります。さらに、高齢者の場合、加齢による食欲不振や筋力低下、あるいは複数の持病が重なることで体重が減少することもあります。このように、体重減少は単一の原因で起こるものではなく、複数の要因が絡み合っているケースも少なくありません。そのため、自己判断で様子を見るのではなく、医療機関を受診し、専門医に相談することが非常に大切です。早期に原因を特定し、適切な治療を開始することで、深刻な病気の進行を防ぐことができる場合があります。自身の健康を守るためにも、気になる症状があれば迷わず病院を受診しましょう。