医療
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体重減少の影に潜む病気?早期発見のために知るべきこと
急な体重減少は、単なる体質の変化と片付けられない、体の重要なサインである場合があります。ダイエットをしているわけではないのに体重が減り続けている場合、その裏にはさまざまな病気が潜んでいる可能性を疑うべきです。意図しない体重減少を引き起こす病気は多岐にわたり、それぞれが異なる症状を伴います。例えば、甲状腺機能亢進症は、代謝が異常に活発になり、食欲があるにもかかわらず体重が減少することがあります。また、糖尿病の場合も、体内で糖がうまく利用できなくなり、体重が減少することが知られています。消化器系の病気、具体的には胃潰瘍、慢性膵炎、クローン病、潰瘍性大腸炎なども、栄養吸収の障害や食欲不振を引き起こし、体重減少の原因となります。さらに、感染症、特に結核やHIV感染症などでも体重減少が見られることがあります。そして、最も注意が必要なのは、悪性腫瘍の存在です。がん細胞は増殖するために多くのエネルギーを消費するため、体重減少が悪性腫瘍の初期症状として現れることがあります。特に、胃がん、大腸がん、膵臓がん、肺がんなどでは、体重減少が顕著に見られることがあります。これらの病気は、早期に発見し治療を開始することが、良好な予後を得る上で極めて重要です。そのため、意図しない体重減少に気づいた際には、安易に自己判断せず、速やかに医療機関を受診することが強く推奨されます。専門医による適切な検査と診断を通じて、原因を特定し、適切な治療へと繋げましょう。