パニック障害かも?最初に相談すべき診療科


突然、理由もなく激しい動悸や息苦しさ、めまい、強い不安感に襲われる…。そんな「パニック発作」を経験し、「もしかしてパニック障害かもしれない」と感じた時、一体何科を受診すれば良いのでしょうか。パニック障害は、適切な治療を受けることで改善が期待できる病気ですが、どの診療科に相談すれば良いのか分からず、一人で悩んでしまう方も少なくありません。まず、パニック障害の診断と治療を専門的に行っているのは、精神科または心療内科です。これらの診療科では、医師が患者さんの症状や経過を詳しく聞き取り、パニック障害の診断基準に基づいて診断を行います。そして、薬物療法(抗うつ薬や抗不安薬など)や精神療法(認知行動療法など)を組み合わせながら、症状の改善と再発予防を目指します。特に、精神科は、心の病気全般を幅広く扱う診療科であり、パニック障害もその主要な対象疾患の一つです。精神科医は、薬物療法の専門知識が豊富であり、重症度や合併症の有無などを考慮して、個々の患者さんに合った薬剤を選択・調整してくれます。一方、心療内科は、ストレスなどの心理的な要因が体に影響を与えて起こる「心身症」を中心に診療する科です。パニック障害も、ストレスが発症や悪化の引き金となることが多いため、心療内科でも対応しています。心療内科医は、身体的な症状と精神的な症状の両面からアプローチし、カウンセリングや生活指導なども重視する傾向があります。どちらの科を受診しても、基本的にはパニック障害の専門的な治療を受けることができます。もし、かかりつけの内科医がいる場合は、まずはそちらに相談してみるのも良いでしょう。動悸や息苦しさといった身体症状がある場合、それが心臓や呼吸器の病気ではないかを確認してもらうことができます。そして、パニック障害が疑われる場合には、適切な専門医(精神科や心療内科)を紹介してくれます。大切なのは、一人で抱え込まず、勇気を出して専門医の扉を叩くことです。