子供のものもらい繰り返さないための予防と日常ケア
子供が何度も「ものもらい」を繰り返してしまうと、そのたびに痛い思いをさせ、親としても心配が絶えません。ものもらいを繰り返さないためには、日頃からの予防と、適切な日常ケアが非常に重要になります。まず、最も基本的な予防策は、手を清潔に保つ習慣を身につけさせることです。子供は無意識のうちに手で目をこすったり、顔を触ったりすることが多いため、手指に付着した細菌が目の周りに入り込み、ものもらいの原因となります。外から帰った時、食事の前、トイレの後など、こまめに石鹸と流水で丁寧に手を洗うように教えましょう。爪も短く切っておくと、爪の間に汚れが溜まりにくく、万が一目をこすってしまってもまぶたを傷つけにくくなります。次に、目を不必要に触らない、こすらないように言い聞かせることが大切です。目にかゆみや違和感がある場合は、清潔な手でそっと触るか、ティッシュやハンカチを使うように促しましょう。特に、アレルギー体質で目がかゆくなりやすいお子さんの場合は、アレルギーの原因を特定し、その対策をしっかりと行うことが、結果的にものもらいの予防にもつながります。また、タオルの共用を避け、清潔なものを使用することも重要です。顔や体を拭くタオルは、家族間でも個人ごとに分け、こまめに洗濯して清潔な状態を保ちましょう。保育園などでも、個人のタオルを使用するようにします。バランスの取れた食事と十分な睡眠を心がけ、免疫力を高めることも、感染症である麦粒腫の予防には効果的です。体が疲れていたり、栄養が偏っていたりすると、細菌に対する抵抗力が弱まり、ものもらいを発症しやすくなります。規則正しい生活を送り、健康な体を維持することが大切です。もし、ものもらいを繰り返す場合は、単に衛生面の問題だけでなく、体質的な要因(例えば、皮脂の分泌が多い、マイボーム腺が詰まりやすいなど)や、アレルギー、あるいは他の目の病気が隠れている可能性も考えられます。自己判断せずに、眼科を受診し、根本的な原因を探ってもらい、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。