手のひらが痒くて熱い!考えられる原因とは?
ふとした時に、手のひらにムズムズとしたかゆみを感じ、触ってみると熱っぽくなっている…。そんな経験はありませんか。手のひらのかゆみと熱感は、日常生活で比較的起こりやすい症状ですが、その原因は様々です。単なる一時的なものから、何らかの皮膚疾患や内科的な問題が隠れている可能性も考えられます。まず、最も一般的な原因の一つが、**接触皮膚炎(かぶれ)**です。洗剤や化粧品、金属、植物、ゴム製品など、特定の物質に触れることでアレルギー反応や刺激反応が起こり、手のひらにかゆみや赤み、熱感、ブツブツとした湿疹などが現れます。原因物質に触れた部分に症状が出やすいのが特徴です。次に、**汗疱(かんぽう)または異汗性湿疹(いかんせいしっしん)**も、手のひらや指にかゆみを伴う小さな水ぶくれ(小水疱)ができる病気で、熱感や赤みを伴うこともあります。汗をかきやすい夏場や、ストレス、金属アレルギーなどが関与していると考えられています。また、**手湿疹(主婦湿疹)**も、手のひらのかゆみや赤み、乾燥、ひび割れなどを引き起こします。水仕事が多い方や、洗剤や消毒液を頻繁に使用する方に起こりやすく、悪化すると熱感を持つこともあります。さらに、アトピー性皮膚炎の症状の一つとして、手のひらに湿疹やかゆみ、熱感が現れることもあります。アトピー性皮膚炎は、乾燥肌とバリア機能の低下が特徴で、様々な刺激に過敏に反応しやすい体質が背景にあります。その他、虫刺されや、じんましん、乾燥によるかゆみなども、手のひらのかゆみと熱感の原因となり得ます。稀なケースとしては、肝機能障害などの内科的な病気が原因で、手のひらが赤くなり、かゆみや熱感を伴う「手掌紅斑(しゅしょうこうはん)」という症状が現れることもあります。これらの原因は多岐にわたるため、症状が長引く場合や、悪化する場合には、自己判断せずに皮膚科を受診し、正確な診断を受けることが大切です。