パニック発作が起きた!緊急時の受診先は?
突然、激しい動悸、息切れ、めまい、手足の震え、そして「このまま死んでしまうのではないか」という強い恐怖感に襲われるパニック発作。初めて経験する方にとっては、まさに命の危険を感じるほどのつらい体験です。もし、パニック発作が起きた時、どのように対処し、どこへ行けば良いのでしょうか。まず、パニック発作自体は、直接的に命に関わるものではありません。しかし、その症状は非常に苦しく、心臓発作や呼吸困難といった他の重篤な病気と区別がつかないこともあります。そのため、初めてパニック発作と思われる症状が起きた場合や、過去に経験した発作とは明らかに異なる強い症状が出た場合、あるいは胸の痛みや圧迫感が強い、呼吸が極端に苦しいといった場合は、念のため救急外来を受診するか、救急車を呼ぶことを検討しましょう。医療機関では、心電図検査や血液検査などを行い、まずは心臓や呼吸器系の重篤な病気がないかを確認してくれます。もし、これらの検査で異常が見つからず、パニック発作の可能性が高いと判断された場合は、その場で鎮静剤の投与などの処置が行われることもあります。そして、後日、改めて専門医(精神科や心療内科)の受診を勧められるでしょう。既にパニック障害と診断されており、何度か発作を経験している方の場合は、発作が起きた時の対処法(例えば、頓服薬の服用、呼吸法の実践、安全な場所への移動など)を医師から指導されていることが多いと思います。その指示に従い、まずは落ち着いて対処しましょう。しかし、いつもの発作よりも症状が重い、長時間続く、あるいは対処法を試しても全く改善しないといった場合は、やはり医療機関を受診することを検討してください。夜間や休日でかかりつけ医と連絡が取れない場合は、地域の救急医療情報センターや、#7119(救急安心センター事業、実施地域のみ)などに電話で相談し、指示を仰ぐのも良いでしょう。