大人だけでなく、子供でも過眠症を発症することがあります。「うちの子、いつも眠そうにしている」「授業中に居眠りが多いと先生から指摘された」といった場合、単なる怠けや夜更かしが原因ではなく、過眠症の可能性も考えてみる必要があります。子供の過眠症が疑われる場合、どの診療科に相談すれば良いのでしょうか。また、学校生活にはどのような影響が出るのでしょうか。まず、相談する診療科ですが、基本的には大人と同様に、睡眠専門外来・睡眠クリニックが最も専門的です。しかし、お近くにない場合は、小児科または児童精神科が主な相談先となります。小児科医は、子供の成長発達や一般的な疾患に精通しており、まず全身状態を評価し、他の身体的な病気がないかを確認してくれます。その上で、睡眠に関する専門的な検査や治療が必要と判断されれば、睡眠専門医や児童精神科医へ紹介してくれるでしょう。児童精神科では、睡眠の問題だけでなく、発達障害や精神的なストレスが過眠に関与していないかなど、心理的な側面からのアプローチも行われます。子供の過眠症の原因としては、ナルコレプシーや特発性過眠症といった中枢性の過眠症のほか、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、あるいは起立性調節障害、鉄欠乏性貧血、精神的なストレスなどが考えられます。学校生活への影響としては、まず学業成績の低下が懸念されます。授業中に眠ってしまったり、集中力が続かなかったりすることで、学習内容が身につかず、成績が下がってしまうことがあります。また、友人関係や社会性の発達にも影響が出る可能性があります。常に眠そうにしていることで、周囲から「やる気がない」「不真面目だ」と誤解されたり、活動に参加できずに孤立してしまったりすることもあります。さらに、遅刻や欠席が増えることもあります。朝起きられない、あるいは日中の眠気が強すぎて学校へ行けないといった状況が続くと、不登校につながるケースも否定できません。子供の過眠症は、本人の努力だけでは解決できないことが多いです。早期に専門医に相談し、適切な診断と治療を受けるとともに、学校の先生とも連携を取り、子供が安心して学校生活を送れるようにサポートしていくことが非常に重要です。
子供の過眠症何科に相談?学校生活への影響