「保育園のクラスで、ものもらいの子が何人も出ている…」そんな状況になると、保護者としては心配になりますよね。一般的なものもらい(麦粒腫・霰粒腫)は、インフルエンザのように大流行する病気ではありませんが、特定の条件下では、集団の中で複数の子供が同時期に発症することがあります。保育園でものもらいが流行しているように見える場合、どのような原因が考えられ、どのような対策が必要なのでしょうか。まず、考えられる原因の一つとして、衛生環境の問題があります。手洗いの習慣が十分に徹底されていなかったり、タオルの共用が行われていたり、おもちゃの清掃・消毒が不十分だったりすると、細菌が子供たちの間で広がりやすくなり、麦粒腫が集団発生する可能性があります。特に、子供たちは無意識に目をこすったり、顔を触ったりすることが多いため、手指を介した細菌の伝播が起こりやすいのです。次に、季節的な要因も影響することがあります。例えば、夏場は汗をかきやすく、細菌が繁殖しやすい環境となるため、ものもらいも発生しやすくなる傾向があります。また、プール活動などで、目の衛生状態が悪くなることも一因となるかもしれません。さらに、たまたま同時期に複数の子供が発症したという可能性も考えられます。ものもらいは比較的よくある子供の病気なので、特に原因がなくても、偶然同じ時期に複数の子がかかることもあり得ます。対策としては、まず保育園と家庭での連携が非常に重要です。保育園側では、手洗いの励行、タオルの個人管理の徹底、おもちゃの定期的な清掃・消毒といった基本的な感染予防策を再確認し、徹底することが求められます。また、ものもらいの症状がある子供に対しては、できるだけ目をこすらないように声かけをしたり、保護者に早期の眼科受診を勧めたりといった対応も必要です。家庭では、子供に正しい手洗いの習慣を身につけさせ、爪を短く切っておく、目を清潔に保つといった基本的なケアを心がけましょう。もし、自分の子供にものもらいの症状が出た場合は、速やかに眼科を受診し、医師の指示に従って治療を行い、保育園にもその旨を連絡することが大切です。
保育園でものもらいが流行?考えられる原因と対策