保育園・幼稚園での水いぼとプールの対応
保育園や幼稚園では、夏になるとプール活動が始まりますが、もし園内で水いぼの子供がいた場合、あるいは自分の子供が水いぼになった場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。集団生活の場であるため、個人の判断だけでなく、園としての方針や、他の保護者への配慮も必要となってきます。まず、園として水いぼとプールに関する明確な方針を持っているかを確認することが大切です。多くの園では、日本臨床皮膚科医会や日本小児皮膚科学会の見解(プールの水ではうつらないので、プールに入っても構わないが、タオルの共用などは避ける)を参考にしつつ、それぞれの園の状況に合わせて対応を決めていることが多いようです。例えば、「医師の許可があれば登園・プール可」「水いぼを覆っていれば可」「完全に治癒するまでプールは不可」など、園によって対応は異なります。保護者は、まず園の方針を確認し、それに従うことが基本となります。次に、もし自分の子供が水いぼになった場合は、速やかに園に報告することが重要です。その際、眼科を受診し、医師の診断(水いぼであることの確認、治療方針、プール活動の可否など)も併せて伝えましょう。園によっては、医師の診断書や登園許可書の提出を求められることもあります。園側としては、水いぼの子供がいることを把握した上で、他の子供たちへの感染拡大を防ぐための配慮を行います。具体的には、タオルの共用を避ける指導の徹底、ビート板や浮き輪などの共用遊具の適切な管理・消毒、子供たちへの手洗いやシャワーの励行などが挙げられます。また、水いぼの子供に対しては、掻き壊さないように声かけをしたり、必要に応じて保護者と連携して患部を覆うなどの対策を講じたりすることも考えられます。大切なのは、水いぼに対する正しい知識を園と保護者が共有し、過度に神経質になったり、逆に安易に考えたりすることなく、子供たちの健康と安全を第一に考えた対応を、協力して行っていくことです。