水いぼとプールタオルの共用は避けるべき?
水いぼ(伝染性軟属腫)の感染経路の一つとして、ウイルスが付着した物を介した間接的な接触感染があります。そのため、プールサイドや更衣室などで使用するタオルの共用は、感染リスクを高める行為であり、絶対に避けるべきです。水いぼの原因となる伝染性軟属腫ウイルスは、感染者のいぼや、そこから出た滲出液に多く含まれています。もし、水いぼのある人が使用したタオルを、他の人が気づかずに使ってしまった場合、タオルに付着したウイルスが、その人の皮膚の小さな傷などから侵入し、感染してしまう可能性があります。特に、子供たちは、無意識のうちに友達のタオルを使ってしまったり、自分のタオルと間違えてしまったりすることがあるかもしれません。また、プールの後は体が濡れており、皮膚のバリア機能も一時的に低下している可能性があるため、より感染しやすい状況と言えます。したがって、保育園や幼稚園、スイミングスクールなどの集団生活の場では、タオルは必ず個人持ちとし、他の人のものと共用しないというルールを徹底することが非常に重要です。家庭内でも、兄弟姉妹の間でタオルを共用しないように注意しましょう。使用後のタオルは、こまめに洗濯し、天日でよく乾かすことも、ウイルスの不活化に役立ちます。もし、家族の中に水いぼの人がいる場合は、その人が使用したタオルは、他の家族の洗濯物とは分けて洗うか、あるいは洗濯前に次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤を薄めたもの)に浸け置き消毒するなどの対策を講じると、より安心です。タオルの共用を避けるという簡単な習慣が、水いぼの感染拡大を防ぐための有効な手段の一つとなることを、子供たちにも分かりやすく伝え、意識づけることが大切です。