2026年2月
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手足口病の大人が周囲にうつす期間の基礎知識
手足口病は子供特有の病気と思われがちですが、免疫力が低下している際などは大人にも感染し、しかも子供より重症化しやすい傾向があります。感染を広げないために最も重要なのは、大人が周囲にウイルスをうつす期間を正確に把握することです。この病気の原因となるコクサッキーウイルスやエンプトウイルスは、症状が消えた後も長期間にわたって体内に留まり続ける性質を持っています。具体的には、鼻や喉からの排出は発症から一週間から二週間程度で収まりますが、便の中にはさらに長く、一ヶ月から時には数ヶ月間にわたってウイルスが排出され続けることが科学的に証明されています。大人の場合、仕事や家事で忙しく、熱が下がるとすぐに普段通りの生活に戻ってしまいがちですが、この「見かけ上の回復期」こそが、家庭内や職場で二次感染を引き起こす最も危険な時期となります。特にトイレの後の手洗いが不十分であったり、タオルを共有したりすることで、目に見えないウイルスが他者の口へと運ばれてしまいます。飛沫感染が主な感染経路となる発症初期は、激しい喉の痛みや発熱、そして手足の発疹に注意を払いますが、症状が落ち着いた後の「便経由の接触感染」に対する警戒心が薄れることが、大人における感染拡大の大きな要因です。大人が手足口病にかかった際は、最低でも発症から一ヶ月間は、排泄後の徹底した手指消毒と、共有スペースの清掃に細心の注意を払う必要があります。自分が感染源となって周囲の大切な人や同僚を危険にさらさないためにも、うつる期間は症状がある間だけではないという事実を重く受け止め、長期的な視点での衛生管理を徹底することが、社会的な責任を果たすことに繋がります。