体重減少のサイン見逃していませんか?受診すべきタイミング
意図しない体重減少は、体の異変を示す重要なサインであることがあります。ダイエットをしていないのに体重が減った場合、それは単なる偶然ではなく、何らかの病気が潜んでいる可能性も考えられます。では、どのような体重減少であれば医療機関を受診すべきなのでしょうか。まず、一般的に目安とされるのは、「半年間で元の体重の5%以上の減少」です。例えば、体重が60kgの方であれば、3kg以上の減少がこれに該当します。この数値はあくまで目安であり、これに満たない場合でも、他の症状を伴う場合は注意が必要です。具体的には、食欲不振、全身の倦怠感、発熱、寝汗、リンパ節の腫れ、消化器症状(吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、便秘など)、排尿・排便の変化、皮膚のかゆみや黄疸、声枯れ、咳、息切れなどが挙げられます。これらの症状が体重減少と同時に現れている場合は、比較的重篤な病気が原因である可能性が高まります。また、精神的なストレスや睡眠不足、不規則な生活習慣なども体重減少の原因となることがありますが、自己判断で決めつけるのは危険です。特に高齢者の場合、食欲不振や栄養状態の悪化が体重減少に繋がりやすく、フレイル(虚弱)の兆候である可能性も考えられます。いずれにしても、少しでも気になる点があれば、まずはかかりつけ医に相談するか、内科を受診することが勧められます。問診や検査を通じて、体重減少の原因を探り、適切な診断と治療に繋げることが、健康を守る上で非常に重要です。