花粉症の根治を目指す道は、短距離走ではなくマラソンに近いものがあります。実際に花粉症を完治した人にその秘訣を尋ねると、最も多く返ってくる答えは「諦めずに治療を続けたこと」という極めてシンプルなものです。現在、日本で唯一の根治治療とされるアレルゲン免疫療法は、その治療期間が最低でも3年から5年という長期にわたります。多くの患者が、途中で通院を断念したり、症状が少し良くなったからと自己判断で薬を止めてしまったりする中で、完治した人は医師の立てた計画を忠実に守り抜きました。この「継続」こそが、免疫システムを根本から書き換えるために必要な絶対条件なのです。ある30代の女性の事例では、彼女は10年以上重度の花粉症に悩まされていましたが、舌下免疫療法を開始してから最初の1年はほとんど変化を感じませんでした。しかし、彼女は完治した人のブログや体験談を読み、2年目から3年目にかけて体内の抗体が変化していくプロセスを信じ、毎朝1分の服用を欠かしませんでした。その結果、4年目の春には、あんなに手放せなかった点鼻薬も点眼薬も、一度も使うことなくシーズンを終えることができたのです。彼女が語るには、継続のコツは「治療を生活の一部としてルーティン化すること」だと言います。歯磨きと同じように、当たり前の習慣として組み込んでしまうことで、意志の力を使わずに治療を継続できたのです。また、完治した人は、一時的な症状の悪化や停滞期に直面しても、それを「免疫が変化している証拠」と前向きに捉える傾向があります。現代医療は即効性を求める傾向にありますが、アレルギーという複雑な生体反応を修正するには、相応の時間が必要です。完治した人は、その時間を自分への投資と考え、未来の自分に健康な春をプレゼントするためにコツコツと努力を積み重ねました。1日1日の変化は微々たるものかもしれませんが、それが1000日、2000日と重なった時、体質は劇的な進化を遂げます。花粉症を完治した人が見ている景色は、途中で足を止めてしまった人には決して見ることのできない、澄み渡った青空なのです。
治療を続けた結果花粉症を完治した人の体験から学ぶ継続の重要性